第7回 上條由紀子氏 「知的財産」を守る特許のプロフェッショナルが化学技術と社会をつなぐ担い手として、道を歩み続ける。(4)

「フューチャーラボラトリ」という場でおこる化学反応で、これまでにない解決方法がイノベートされていく。

永岡

 私はインターンとして研究会や異業種交流会に参加させていただいていますが、学生では社会人の方とお会いする機会もないし、毎回、いろいろな分野の方がいらっしゃるのでとても面白いなあと思っています。

 

橋本

 就職活動でいうと、最終面接で会うような役員クラスの方も交流会にいらっしゃいますからね。大手企業の役員の方も、意外とそういう場だと「将来はなにをやりたいの?」などいろいろ聞いたりしていますね。

 

上條

 以前、4月1日に橋本さんとお食事に行ったことがあるのですが、突然「実は僕、離婚するんですよ」とおっしゃって(笑)。バレバレなんですけど、ちょっとイタズラ好きでおちゃめなところが橋本さんの魅力。だから橋本さんの周りにはそんな橋本さんを許せる(笑)、気だてのいい方が多いですよね。クリエイティブな発明や新しい技術の開発とかは、おおらかさやユーモアがある中でないと生まれないと思います。だから、橋本さんのそばにいると、福の神のように、いいことがあるなと思っています。

 

永岡

 上條先生や橋本さんが関わっていらっしゃることは、既成にない、新しいものを結びつけるイメージがあります。

 

上條

 そうですね。みなさん、自分の持ち場ではしっかりと堅実にやっておられて、糊しろみたいなところで、「なにか面白いことはないかな?」と思っている。そういう糊しろを持っている人同士が集まると、共振して、化学反応がおこるんですよね。そこで、既成にない問題を解決できる手段がイノベートされていく。そういう場というか、コミュニティに橋本さんを通して輪に入れてもらっている感じだと思います。

 

永岡

 そういうとき、どうまとめていこうかとか、ご苦労はないのですか?

 

橋本

 まとめる気はないですね。

 

上條

 無理矢理まとめようとしないのも、橋本さんのいいところ。なにかの方向に持っていこうとすると、軋轢や混乱が生じますからね。 ところで永岡さんは将来の夢はありますか?

 

永岡

 国際協力に関わることがしたいと思っていて、なにができるかと考えて、医者になろうと思ったんです。なので今は法学部なのですが、来年、改めて医学部を受験します。自分の強みをもつスペシャリストになりたいと思っています。

 

上條

 素晴らしいですね。医療分野は女性も男性同様に活躍できる分野だと思いますので、応援しています。私も、今年度から入学する博士課程は、医科学(メディカルサイエンス)の専攻なので、将来一緒にお仕事ができる日がくるのを楽しみにしていますよ。

 

――最後にみなさんの今後の抱負をお願いします。

 

上條

 時間は有限なものです。ですから、人様にご迷惑をかけないようにしつつも、自分で「これだ!」と思うことをまっすぐに取り組んでいきたいと思います。

 

永岡

 人とのつながりを大切に、自分で「これ」と思うものを見つけて、集中して頑張って行きたいと思います。

 

橋本

 最近のキーワードは「ブラウン運動」ですね。水の中に花粉をポンとおとすと、プルプルって振るえるんです。水は止まっているようにみえるけど、実は動いている。それで、これだと思ったら、ひゅっとそこに集まる。そんなブラウン運動のように仕事をしていきたいですね。

 

上條

 橋本さんは人の媒介をして、新しいものが生まれることを喜びとされていますよね。それが橋本さんの美学なんだと思います。

 

橋本

 本日は楽しいお話、厳しいご意見ありがとうございました(笑)