第二回 竹林一氏 歩けば、自分のビジネスが見えてくる!!ビジネス、そして経営をデザインする、とは?(4)

歩くといろんなものが見えてくる

―――グーパス以後はどのような活動をされているのでしょう?

 

竹林

 オムロンソフトウェアで企業変革をやれと言われまして、
オムロン時代のビジネスモデル開発から事業自体のモデル開発をはじめています。
ソフトウェアやシステムの開発、プロジェクト・マネージャー、新規のビジネスモデル開発、
そして、今度は経営そのものをデザインするというわけです。

 

 あらゆるものをデザインしていくと、プロセス化されて、だれでもがわかりやすくなってきます。そのプロセスをまとめて、講演会をやらせてもらったり、いままでのノウハウをまとめて「ビジネス五輪書」を作ったり。部下160人集めて、どんな生き方をするのかからやっています。人がどうやって伸びるのか、根本的な考え方やプロセス、ビジネスがこの五輪書につまっています。

 

―――五輪書に至るまでに、お仕事以外に個人的にはどのような得るものがありましたか?

 

竹林

 オムロンには、管理職になって5年目に最長で三ヶ月休めるという面白い制度があるんです。
僕は二年前に2ヶ月の休みを取りました。
セキュリティ事業を立ち上げていた頃だったので、ダメもとだったのですが、社長は年間のコミットを達成するのであれば休んでいようがいまいが関係ないと。
3ヶ月の休みを予定したのですが、結局、2ヶ月目で呼び戻されたんですが。


 しかし僕が2ヶ月休んでも会社は回っているんですね。さっぱりなんの連絡もこない。
 つまり、自分がいなくとも会社は回るんだとわからせるんですね。もちろんそれには寂しいものもあります。しかし休みの間にみんななにをつかんで帰ってくるんですよね。

 

―――二ヶ月間なにをしていたのですか?

 

竹林

 それがまさか休めるとは思っていなかったので、なにも計画していなかったんです。

 その頃は、6年間、京都から東京に単身赴任できていたんですが、着て早々に東京の街のコンテンツを配信する提案をした時、
お客様から東京の街を語れるのか、と言われてしまいしまて、それで、いろんな鉄道の沿線を全部歩いたんです。


 昭文社の東京都が314のエリアに分かれている地図を持って、歩いたところを塗りつぶしていきました。
塗りつぶしたエリアが増えてくると塗りつぶしてないところが気になってしまって、土日に地図を塗りつぶして歩いて、3年半かかって東京の全部の街を歩き終えました。塗りつぶした地図に、当時の昭文社の社長がサインしてくださいました。


社長も自分の出版した本にはじめてサインをした、と言っておられました。

 

 そんなわけで、すっかり歩くのが好きになったんです。休みが出来て、ふと住んでいた恵比寿のこの前の道は京都の家に続いているんだよな、と思って。

 

 そう思ったら、居ても立ってもいられなくなりまして、その場で決意して「いまから歩いて帰る」と家族に電話をして歩き始めたんです。家に帰るまで15泊16日かかりました。家族には怒られましたよ。なにしろ新幹線で帰れば、1万3,000円ぐらいなのに歩いたら泊ったり、おいしいもの食べたりで20万円以上かかってしまって(笑)

 

 面白い事に短パンでランニングにリュックだけ背負って歩いていると、お金がないと思われるんですね。失業してお金がないから歩いて帰るのかな、と。

出会う方々にはいろいろとよくしていただきました。

 

―――すっかり東海道中五十三次を地でいってますね。竹林さんにとって歩く事はどんな事なんでしょう?

 

竹林

  歩くといろんなものが見えてくるんです。

 歩きながら自分自身のビジネスモデルはなにかなあなどと? 
なんのため歩いているのか? なんのため仕事しているのか? をじっくり考える事ができました。


 そして自分自身のビジネスプロセスにまとめる事ができたのです。
 この歩いた経験以外にも、山伏に興味が出て、修行しに行って“西ののぞき”を体験したり、青梅山に滝行にも行きました。
自然と一体になること、滝と同じ流れに身をおく。滝と一体になるんです。


 そうすると滝に流されない、そして滝が痛くないんです。
そこからお客さんと同じ方向をむく事、一体になる事が大切とわかったり。そうした経験を発信していけば、みんなが幸せになるかなと思いました。