第二回 竹林一氏 歩けば、自分のビジネスが見えてくる!!ビジネス、そして経営をデザインする、とは?(2)

商店街もうれしいですし、京都の街もうれしい。 オムロンもちょっとうれしい。

―――そして、いよいよグーパスという事ですね。

 

竹林

 2001年にサービスの実証実験を行いまして、2003年には小田急電鉄さまにに採用いただき、サービスがスタートしました。 その後、2004年にPiTaPaと連携したPiTaPaグーパスのサービスが、関西圏の阪急電鉄、京阪電気鉄道などでスタートしました。

 

『PiTaPa(ピタパ)』
関西圏を中心に鉄道・地下鉄・バス事業者などが加盟する、"スルッとKANSAI協議会"が導入した非接触型ICカードによる改札システムとショッピングなどの決済サービスに対応したカードの事。
「Postpay IC for "Touch and Pay"」の略で、公共交通機関の乗車ICカードとしては世界初となるポストペイ(後払い)方式を採用した画期的なシステム。

フューチャーラボラトリにインターンとして在籍

東京大学

福田啓子


 

―――サービスを進めるにあたって、いろいろと面白い仕掛けがあると聞いています。

 

竹林

約1,500店ある京都の商店街と鉄道をつなげるしくみが面白いんです。
例えば、PiTaPa、ICOCA等鉄道の非接触型ICカードを使用して京都に来ていただきクレジットで買い物してもらったら、運賃をただにするというものです。
日本の環境問題のシンボルでもある“京都議定書”。
京都に車ではなく電車で買い物にきていただければ、環境にもいい。商店街もうれしいですし、京都の街もうれしい。オムロンもちょっとうれしい、となるわけです(笑)


 また、還元する電車賃からどこぐらいから京都にお客様が流れてくるのかわかります。このように1枚のカードでみんながWIN vs WINになる関係が出来はじめています。

 

―――京都のお話以外にもびっくりするようなエピソードがあるとか。

竹林

マンションの話ですね(笑)
これも関西での話ですが、グーパスで沿線の建設中のマンションを紹介して、マンションの情報に誘導するものなのですが、これが実際に見学にきていただいて、実際にマンションを購入していただいたケースがあったのです。
僕らとしては誘導率を見ていただけで、まさか実際に売れるとは思ってもみなかったんですよ。

 

―――それはすごいですね。


ただ単にサイトで紹介してもそこをフックに売れると言う事はなかなかないと聞きます。生活密着、地域密着型のグーパスの特徴が活かされた好例ですね。

 

竹林

 こうしたグーパスを使った消費動向のマーケティング調査はいろいろやっています。例えば、コーヒーショップのマーケティングを行ったのですが、これが30%のレスポンスがあって、アンケートをとっても30%のレスポンスがあるんです。駅に密着した駅ごとのアンケートを取ると、駅で降りた人の消費行動をつかめるんです。


 わかってきたのが、駅で降りた人が自宅で食事してきたのか、他のどこかで食事をしてきたのか、コンビニに行く人、コーヒーショップに行く人。そしてコーヒーショップはどこに行くのか。駅ごとの特徴が出てくるんです。


―――なるほど。面白い! グーパスについては、もうちょっといろいろとうかがいたいですね。

 

実は橋本にとってこのグーパスが竹林氏と出会うきっかけになっています。
橋本が竹林氏と出会いから話を進め、竹林氏のびっくりエピソードから、橋本、そしてフューチャラボラトリへのアドバイスをいただきます。